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ベトナム国診療報酬及び保険適用診療サービスパッケージ改善プロジェクト

プロジェクト概要

イメージ画像
対象国・地域 ベトナム
実施期間 2017年09月~2020年09月
発注者 国際協力機構(JICA)
写真インフォーマル・ワーカー向け健康保険加入促進ツールの配布

主な活動

ベトナムは、1986年に健康保険制度を導入しました。2009年からは皆保険の実現に向けた様々な取組みを行っています。2019年末時点の公的健康保険の加入率は約9割に届いていますが、様々な理由により有効に活用されておらず、医療費負担のために経済的に困窮する世帯も少なからずあるのが現状です。
ベトナムのユニバーサルヘルスカバレッジ(UHC:誰もが適正な経済的負担で必要な保健サービスを受けられる状況)を実現するためには、皆保険のみならず、医療サービスの質や病院の経営状況の改善、適切な診療報酬や薬価の設定等、幅広い取り組みが必要です。私たちは、ベトナムのUHCへの取組みについて、健康保険制度を中心に基礎情報及び最新の状況について調査・分析を行い、その結果を踏まえ、ベトナムのUHC実現のための6つの活動に取り組みました。1つ目は、最適な診療報酬支払方式の策定支援。2つ目は、保険適用サービスパッケージの開発支援。3つ目は、健康保険及びサービス提供管理のためのIT活用及びIT能力強化支援。4つ目は、国家健康保険政策カウンシル(ベトナム版中医協)の機能及び能力強化支援。5つ目は、健康保険の審査ITシステムの改善支援。そして6つ目は、健康保険加入促進支援です。さらに、それらの活動を通じて整理・分析した結果をもとに、健康保険制度改善のための戦略計画を取り纏めました。また、日本の健康保険制度整備の歴史や、継続的な改善の仕組み等をベトナムの関係者に紹介し、彼らが現在直面している課題に活用できる日本の経験や知見についても整理しました。

担当者から一言

ベトナムは他のASEAN諸国と比べて速いスピードで高齢化が進むと言われており、持続可能な健康保険制度の構築・運営が急務となっています。一方で、日本が1922年の健康保険法制定から約40年かけて1961年に国民皆保険を達成したように、一朝一夕にUHCを実現することはできません。地道に情報・データを整備し、分析し、政策の企画立案などに活用していくことについて、日越の関係者のあいだで認識を共有するのに苦心する場面も多々ありました。しかし最後に、「この報告書、戦略計画をぜひ活用していきたい」と言ってもらえたことは、コンサルタント冥利に尽きると言っても過言ではありません。