本サイトは、快適にご利用いただくためにクッキー(Cookie)を使用しております。
Cookieの使用に同意いただける場合は「同意する」ボタンを押してください。
なお本サイトのCookie使用については、「個人情報保護方針」をご覧ください。

 

その国の社会の仕組みに寄り添った支援を

社会開発・平和構築部 C.MATTHIEU

フランス出身。大学では日本語学、大学院では国際関係を専攻。2021年入社。現在は社会開発・平和構築部のコンサルタントとして、コンゴ民主共和国国立職業訓練機構能力強化プロジェクト フェーズ2、モロッコ国公平な教育振興プロジェクト フェーズ2、などに関わる。

合気道を通じて日本に興味を

Q:日本で働くようになったきっかけを教えてください。

中学校のドイツ語の授業で、将来の夢について作文を書くことがあり、その時に「日本に行きたい」と書いた記憶があります。私の世代は日本のマンガやアニメをよく見ていましたし、私は合気道をやっていたので、東洋思想や武士道に興味がありました。
大学での専攻は日本語学日本語学科で、卒業後は日本に留学するつもりでした。初めて来日したのは交換留学のためで、1年間日本で滞在しましたが、フランスの大学院に入学できましたので進学のためにフランスに戻りました。
大学院では国際関係の勉強をしていましたが、何年もかけて勉強した日本語を忘れそうになったので、休学して、日本のNPOで1年ほどインターンをしました。その後、大学院を修了するためにフランスで1年間勉強してから日本に戻り、ベトナムで人材育成事業をはじめるベンチャー企業で1年間働いた後に当社に入社しました。

Q:なぜコンサルタントを選んだのでしょうか。

実は、開発コンサルタントという仕事があることは知らなかったんです。最初に働いた会社の先輩方は、皆さんコンサルタント出身だったので、コンサルタントの仕事には興味がありました。転職を考えたときに、コンサルタントの仕事を探していたら、国際教育コンサルタントという仕事があることを知って、目指すことになりました。

押しつけではなく要請に沿った適切な支援を

Q:いま、どのようなプロジェクトに関わっているのですか?

一つは、コンゴ民主共和国での職業訓練機構を支援する仕事です。訓練生たちに就業や起業を支援する就業起業支援室という部門があり、訓練が終了してから何ヶ月以内に仕事についたか、あるいは在職しながら訓練を受けた方々が、その企業内でどういった仕事をしているかとかという追跡調査を行っています。この調査は、日本が技術協力プロジェクトを設計するときに、訓練の質を上げるための重要な情報となっています。
モロッコ教育省を支援するプロジェクトにも関わっています。これは中等教育の算数カリキュラムを改訂していくプロジェクトで、私が携わっている初等教育で、児童の算数レベルを上げるために、コミュニティをどう活用できるか、コミュニティ支援をどう実現するかという仕事です。保護者の方々を含めみんなで対話して、試行錯誤を重ねているところです

Q:プロジェクトに関わる際に大切にしていることは何でしょう。

ものごとを押し付けないことですね。途上国に先進国の進んだ技術を移転するという考え方は、現場にあっていないものを押し付ける危険があります。私たちは現地の文化に精通しているわけではありませんから、安易な押しつけは役に立たないと思います。いろいろな国が国際協力をやっている中で、日本は要請主義、つまり相手国の要請に応じてプロジェクトを実施するという姿勢をとっています。欧米型支援と異なる、日本の姿勢を大切にしたいと思っています。

KRCは個人がやりたい仕事を実現できる組織

Q:今後どんな仕事に取り組みたいですか?

コンゴ民主共和国もモロッコ王国も、とても大きな国です。規模がもっと小さな国の場合、社会インフラがどうなっているかとても興味があります。例えば、ミクロネシアやトンガやバヌアツのような島国の仕事もできれば面白いのではないかと思っています。人口が少ないので公務員などをどう養成しているかとか、統治機構のあり方はどうなっているのか、ぜひ知りたいと思っています。
当社は、個人がやりたい仕事を実現させてくださる組織だと私は思っています。他の部署が取り組むプロジェクトであっても、手を挙げれば挑戦できる社風、カルチャーがあるのでとてもいいと思っています。