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人びとの暮らしを豊かにする建物をつくりたい

建築・機材計画部 M.ITO

2018年に入社し、以来、建築・機材計画部で建築士として建築設計や施工監理業務に携わる。主なプロジェクトは、シエラレオネのフリータウンにおける子ども病院強化計画、ケニアのモンバサ経済特区インフラ整備計画、グアテマラの三次病院における医療機材整備計画など。現在はモンゴルの日本式高専普及による実践的技術者育成のための環境整備計画に関わる。

国もテーマもプロジェクトごとに異なる面白さ

Q:現在はどんなプロジェクトに関わっているのでしょうか。

2018年に当社に入社してから、シエラレオネやケニア、グアテマラなどでのプロジェクトに関わってきました。2024年5月からはモンゴルでの高専の実習棟及び機材整備のプロジェクトに関わっています。

国際開発の仕事では、プロジェクトごとにテーマが変わり、建物を建てる国も、建物の用途も異なります。ひとつとして同じプロジェクトがないので、そこが一番面白いと感じています。

コミュニケーションを尽くして相互の理解を作りだす

Q:プロジェクトを進める上で大切にしていることは何でしょうか。

コミュニケーションを大切にすることに尽きると思っています。現地の建築エンジニアと仕事をすることが多いのですが、建築を学んだ環境も違うので、お互いの認識が違うこともあります。そのすり合わせのためにたくさん話をして、たくさん情報交換をして、共通項を見つけていきます。図面の書き方も、時間厳守の感覚も違っていますから、このプロジェクトではこういう精度で進めていくという理解を作ります。「やっぱり日本人は細かいね」と笑いが起きる位にコミュニケーションをとっていきます。
モンゴルのプロジェクトもそうです。モンゴルでは、ひとつのものを共用する文化があまりないので、3つの学校でひとつの実習棟を使うこと自体がハードルになっています。2028年には建物が完成するので、完成後の実習棟および機材の共同利用のルールについて、今から話を詰めています。国際開発ではこういったプロジェクトマネジメントも重要だと実感しています。

その国のニーズに合わせた設計を

Q:海外での休日はどのように過ごしていますか?

建物に興味がありますので、現地の建物を見に行きます。チャンスがあれば現地の建築エンジニアの家を訪問して、見せていただいています。日本の住宅は、玄関があって靴脱ぐ場所があって、少し高くなって部屋へとつながっていきますが、そうした間取りは日本にしかない造りだと分かります。水回りの配置も国によって違いますし、キッチンが窓辺にある国が多いなど、興味は尽きません。

Q:この仕事のやりがいについて、教えてください。

日本では、日本の法律、日本のクオリティで設計すればいいのですが、途上国での建築設計では、その国のニーズに合わせた設計が必要です。建築に関する法律も十分に定められていないケースもあり、先輩方の助言を参考に自分で判断することも多くあります。さらには、気候や建築資材も異なります。現地の建物を調査したり、現地の施工会社にヒアリングしたり、資材市場を見学したりと、まずは十分な調査をしてから設計を始めています。
その土地に何十年と残るものをつくれることが、何よりのやりがいになっています。私は建築を志したときから、人びとの暮らしを少しでも豊かにできる建物をつくりたいと思ってきました。そうした建物を世界中に残せたらと思っています。